
目次
- はじめに:痩せるためにピラティスを選んでいませんか?
- ピラティスの本質とは?
- スポーツ現場での活用例と効果
- なぜピラティスでは痩せにくいのか?
- 本気で痩せたいなら必要な2つの運動
- ピラティスはダイエットの“補助輪”として使おう
- 正しい知識で、選択を間違えないために
- 参考動画とまとめ
1. はじめに:痩せるためにピラティスを選んでいませんか?
「ピラティスを始めれば痩せられるんですよね?」
こうした期待を持つ方が少なくありません。
しかし、専門的な視点から言わせていただくと、その認識は少しズレています。
ピラティスは確かに素晴らしい運動法ですが、「ダイエット=脂肪を落とすこと」に特化しているかというと、そうではありません。
この記事では、NSCA-CPT資格を持つ私が、スポーツ医学の観点から「ピラティスは痩せる運動ではない理由」と、逆に「本来どう活用すべきか」についてお話しします。
2. ピラティスの本質とは?
ピラティスは、もともと第一次世界大戦中にリハビリを目的として開発されたエクササイズです。
その本質は以下の3点に集約されます。
- インナーマッスル(深層筋)の活性化
- 呼吸を利用した自律神経の安定
- 姿勢改善・柔軟性の向上
つまり、「脂肪燃焼」や「代謝向上」よりも、体を整えることに特化した運動法です。
3. スポーツ現場での活用例と効果
最近では、大学ラグビー部やプロアスリートのリハビリやパフォーマンス維持にピラティスが導入されているケースも増えています。
今回の動画でも紹介されているように、怪我の予防や再発防止、体幹の安定性向上などが主な目的です。
特に腰痛や肩こりの改善に効果があるとされており、「日常生活を快適にする」ことには非常に優れた運動法です。
4. なぜピラティスでは痩せにくいのか?
結論からいえば、カロリー消費量が少ないからです。
脂肪を減らすには、消費カロリーが摂取カロリーを上回る「アンダーカロリー状態」を作る必要があります。
しかし、ピラティスの動きは基本的に低強度で、有酸素運動や筋トレに比べて脂肪燃焼効率が低いのです。
また、「インナーマッスルを鍛えると代謝が上がる」というのも誤解です。
代謝に影響するのは主にアウターマッスル(大筋群)であり、インナーを鍛えても劇的な代謝アップは望めません。
5. 本気で痩せたいなら必要な2つの運動
では、ダイエットを目的にするならどのような運動が必要なのでしょうか?
答えはシンプルです。
- 筋トレ(アウターマッスルの強化)
- 中〜高強度の有酸素運動(ウォーキング〜ジョギング)
これらは直接的にカロリーを消費し、筋肉を維持または増加させることで代謝を上げる効果があります。これらを継続的に取り入れることが、脂肪を減らすための王道です。
6. ピラティスはダイエットの“補助輪”として使おう
誤解しないでいただきたいのは、ピラティスが無駄な運動だということではありません。むしろ、「筋トレや有酸素運動を安全に行える体を作るための土台」として非常に有効です。
ピラティスによって呼吸や姿勢を整えることで、他の運動の効率が上がることもあります。
つまり、主役ではなく“縁の下の力持ち”として、ピラティスは活躍します。
7. 正しい知識で、選択を間違えないために
「痩せるためにピラティスを頑張ったのに、体重が全然減らない…」
そう感じてやめてしまう方を何人も見てきました。
その原因は、運動そのものではなく「選び方のミス」です。
目的と手段が一致していなければ、どんなに努力しても結果はついてきません。
ピラティスの効果を正しく理解し、自分の目標に合った運動を選びましょう。
8. 参考動画とまとめ
こちらの動画では、ピラティスがスポーツ医学的にどう評価されているのかを詳しく紹介しています。
まとめ
- ピラティスは痩せるための運動ではない
- 姿勢改善や体幹の安定には効果的
- ダイエットには有酸素運動と筋トレが必要
- ピラティスはあくまで「サポート役」として活用すべき
正しい知識が、無駄な努力を減らし、より効率的な成果へとつながります。
筆者プロフィール

別府 敬祐|NSCA-CPT認定パーソナルトレーナー・ダイエット検定1級
大阪市天王寺区上本町の「パーソナルトレーニングジムPure」代表。
適応障害を経験し、「運動が苦手な人に寄り添う指導」を徹底。
完全個室&トレーナー固定のマンツーマン指導で、初心者や人見知りの方でも安心して通えるジムを運営中。